昨日、寝床を探しうろうろした末、愛岩公園という所に泊まった。最初、荷物を下ろし落ち着いたら、ここはとても怖いことに気付いた。全く静かなのだ。虫の声しかしない。闇夜の中、広々とした公園のど真ん中に、一人ぽつんと僕しかいないのだ。裏手に山があり、そのふもとに少し新しめの建物があって、その辺から誰かのぞいてそうだったし、下手は古い小学校で、なお恐ろしさが増し、さらには、もう使われなくなったSL機関車が拍車をかけた。「そういう怖いところでは、出ることしか考えなくなり出たんちゃうか、とか思うのだ」と考え、明るい方、楽しい方へと考えながら、びくびく寝た。まあ幸運に、寝付きが良かったので助かった。
朝、親子が僕の周りをジョギングしているので目が覚めた。かまわず、2度寝、3度寝し9時頃ガバッと起きると、犬を連れたおばさんに声をかけられた。この時期になると僕みたいな人が何人かここへ訪れるようだ。でも今年は僕が初めてらしかった。
今日、旅に出てから初めて、PHSを充電した。山のふもとの建物(愛岩コミュニティーセンターといって、公民館みたいな所と判明)野外コンセントで1時間位だが、荷作りの間充電した。少し助かった。
結局今日、出発したのは12時頃だった。ちなみに今日の朝メシはみかんの缶づめ。
今日は一日中、突っ走った。ほとんど休憩以外ノンストップで十和田、三戸、二戸とやって来た。
夕食は、三戸を出た辺りのリンゴ発送センター兼立食食堂というところで、焼魚定食を食べた。そこのおばちゃんといろいろ話をして、今日うちの、今使っていない小屋に泊まっていいよ、と言われたが、まだ先に進むつもりなので断った。でも、(話は変わるが)おばちゃんの言っていることが、なかなか理解できなかった。僕が新聞を読んでいると、常連さん風トラックの運ちゃんがやってきて、そのおばさんらと話していたのだが、ホントに意味不明だ。まだ英語の方が分かりやすいぐらいだった。さすが東北だと思った。
今、金田一温泉という所の遊歩道の一歩それた、周りより一段高くなった東屋にいる。温泉は温泉でも、全然ひとけののない所だ。近所の人しか入りに来ないような小さな温泉かもしれない。と思っていたら、遠くの方から花火の音がする。もしかして、みんなここの温泉客はそこに行ってるのかもしれない。さらにもしかして、野辺地で出会ったおばさんの言っていた花火とはこのことかもしれない。ちょうど昨日、明日ナントカ山の花火があるからとか言っていたから。
なんか外は雨が降ってきたみたいだ。ほんとイヤだ。
今日、旅に出てから初めて曜日を知った。いつの間にか土曜になっていた。月曜に出発して今日で6日目、思えばもうすぐ一週間だ。
だいぶ落ち着いてきたので、風呂に入ろうと思い、近くにある温泉センターというところに行ってみた。大人600円もするから、あきらめた。
それにしても、僕は今、岩手県にいるというのに遠くへ来たなーという感じがしない。なぜだろう。北海道に着いたときもそうだった。別に目的はなくとも、何かわくわくする。ふらふら、あてもなくさまよう。迷走が僕の心にマッチしている。今回の旅だって行き当たりばったりが合い言葉のように。
今回の旅の目的は一応、日本縦断だが、とりあえずの目的地は東京ということで、そっからバスで実家に帰って、レポートをして、数日ぼーっとして、京都の丹後でみんなと合宿だ。まぁ、帰った後はまた考えるとして、とりあえず、東京に着かなければいけない。あと620キロぐらいだ。一週間、8月8日頃には着くだろう。そんで2,3日東京でうろうろして、10日頃にバスで帰ると。こんな感じかな。
今日はいっぱい書いた。明日の目的地は盛岡だ。わんこそばを食べるぞー。