やっと朝になった。睡眠不足ではあるが仕方がない。こんな所では寝れない。朝になって大発見をした。この小屋のすぐ裏に、立派な東屋があるではないか。はじめっからそこに泊まれば、まだ昨日ほどの恐怖はなかっただろうにと思う。
今日はハードスケジュールだ。
まず荷物を駅のコインロッカーに入れ、コインランドリーで洗濯をしつつ風呂に入る。そしてチャリンコを修理し、直ればそのまま中尊寺に行く。直らない場合は、少し考える。ここまで来て中尊寺に行かないわけにはいかないだろう。昨日はそういうわけで、宮沢賢治館に行ってきたのに。
宮沢賢治は、花巻を通っている国道4号線から5km位ずれた新花巻というところの山の頂上にあった。そこは広い駐車場に、規模の大きな宮沢賢治童話村と、山の頂上にある宮沢賢治記念館に分かれていた。
最初、童話村の方へ行った。結構町興し的な雰囲気があり、役所的出店、コカコーラのテントや、お土産やさん、伝統工芸体験テントや、200人位の屋外ステージ、広めの芝生に20組位のパラソルとベンチ、泉には、賢治の学校といって、なにやら近代的なデザインの建物があり、中は子供がはしゃぎ回っていた。マジカルな部屋が4つあり、賢治のイメージする宇宙などが、近代テクノロジーを駆使して視覚的に、子供から大人まで分かるような工夫が凝らされていた。村のその入り口からその学校まで、銀河鉄道が走っており、無料だったが親子連ればかりなので、恥ずかしいから乗らなかった。
記念館の方は、この村から歩いて15分位の山の頂上にあり、その中は、賢治の愛用品や自筆原稿、生い立ちの詳しい説明に、農学校や宝石の原石の説明まで、いろいろ盛りだくさんだった。こっちの方はなかなか見ごたえがあって良かった。
記念館の横の方には山猫軒というレストランがあったが、外のメニューに値段が書いてなかったので、本のようにぼったくられそうで、写真だけ撮った。
その下にはお土産やさんがあり、すごく繁盛していて、僕は220円のよたかの星というお菓子を買った。ボリュームのあるかりんとうみたいで、とてもうまかった。
とまぁ、宮沢賢治はそのくらい。